子供の頃、教科書で知りいつか本物を見たいと思い続けていたけれどなかなか見る機会に恵まれず、
作品が所蔵されている生誕地の大分県立美術館まで行く事もなかなか叶わないまま
数十年も経ってしまっていたけれど、
福田平八郎展が大阪でも開催されるとの事でさっそく足を運んできました。
憧れ続けたあんな作品こんな作品が目の前にあるなんてと感動して思わず涙ぐんでしまう。
動物たちが気を緩めた何とも穏やかな瞬間が捉えられていて、目線の執着と対象物への愛情に涙。
自ら写生狂を自称して目の前の対象物を穴が開くほど見つめ続け描いて描いて描き続けた事を目前にし涙。
会場を行ったり来たりして数十年分の思いをたらふく吸い込んでまわりました。
今回驚いた事は撮影可能な作品が何点かあった事。
絵画以外の展覧会では何度か見かけてはいたけれど最近はそういった美術館が増えているのですね。
はじめは抵抗感があったけれど周りにつられ思わずパシャリとしました。
SNSにあげたり、拡散したりも可能との事。
写真を撮るという意味をあまり意識した事はなかったけれど、自分では思い出を封じ込めたり記録としたり自分のための事が多いけれども、今は人に見てもらうためと世代によって写真を撮るという行為の意味合いが移り変わっている事を実感。
そして撮影可能な作品を何点か撮ってみてどうだったかというと、
作品を単体で撮ったものは見返す事はほとんどなくて、人々の少し背後から撮ったものを眺めては、
皆に見つめられ求められている幸せな作品達を展覧会の空気と共に思い返しています。